11月の米国毒性学会年次総会(ACT)は、あの "例のアレ "が世界を膠着状態に陥れて以来、私が学会に戻ってきた初めての機会だった。その間にSENDの話題がどれだけ前進したかを見るのは、本当に魅力的なことだ。確かにSENDはホットな話題ではあったが、「本当にSENDをする必要があるのか」という疑問は捨て去られ、SENDデータセットから引き出せる付加価値についての議論に移っている。午後のシンポジウムでは、BMSのWenxian Wang氏とEli LilyのMark Carfagna氏が共同議長を務め、「Cross Study Analysis and Visualization Using SEND Data」と題したシンポジウムが行われた。SENDのクロススタディ解析と可視化の分野に少しでも足を踏み入れたことのある人なら、マーク氏のことはよくご存知だろう。
シンポジウムの一部では、FDA CDERのスーザン・バトラー氏による興味深いプレゼンテーションが行われ、種や性別などの要因によって異なる研究を比較するためのテクニックが説明された。このような場合、体重のような結果の典型的な値は、種によって大きく異なることがある。
Zスコアの計算と使用方法についての説明と実演が行われた。詳細な計算式は説明しないが、基本的な概念は、データを正規化するために平均からの標準偏差を用い、対照群との差に基づいてスコアを割り当てるというものである。事実上、これは化合物がもたらす有意な変化を数値化したものであり、個々の測定値が大きく異なる可能性があるにもかかわらず、これらのスコアは研究ごとに比較可能であることを意味する。
この発表は、SENDの標準化された非臨床データを申請以外の用途に使用することへの関心が高まっていることを示す一例であった。とはいえ、SENDは単なる "提出税"に過ぎないという意見も聞かれましたが、多くの組織がSENDデータの他の用途を模索し始めていることから、現在ではそのような意見は少数派になりつつあるようです。
ACTから戻り、2024年を見据えていたところ、(中略)SENDIG-GeneTox v1.0が2025年3月15日から提出要件となることを示す連邦官報告示が予想外に掲載された。SENDIG-DARTで行ったように、FDAはまずFit-For-Useの試験運用を行うと思っていたので、この掲示には少し驚いた。これまでは、新規格の要求には少なくとも2年、既存規格の更新には1年の予告期間が必要であった。公平を期すため、この新しい規格は新しいドメインを1つ含むだけであり、それ自体には新しい変数は含まれていないため、業界にとって大きな負担にはならないはずである。
Instem、すでにSENDIG-GeneTox v1.0の実装を計画する作業に着手していた。当社のマイク・ワスコが、この新しいSEND実装ガイドを作成したCDISCチームを率いたからである。
ですから、ACTに戻り、人々がSENDの提出以外の用途により焦点を当てていること、また今年を締めくくるにあたってSENDの範囲がさらに広がっていることを確認できたのは素晴らしいことでした。
皆さん、季節のご挨拶を。
次回まで
マルク


